一度は一生を添い遂げるつもりで結婚したものの、
さまざまな理由で離婚してしまうカップルもいます。
一昔前は離婚すること自体、
周囲から眉を潜められるような思いをすることも当たり前のような状況でした。
時とともに日本での離婚率が上がってきているといい、
一部では3組に1組が離婚するという話も聞きます。
実際のところどのような推移をたどっているのでしょうか。
「3組に1組が離婚」のウソ
かつての日本の結婚にまつわる空気に比べると、
できちゃった婚が広く受け入れられるようになり、
離婚するカップルも珍しくなくなってきたように思われます。
まだまだ十分とは言えないまでも、
冷ややかな目で見るのではなく、
そうした方々を社会が応援しようという空気も
以前よりだいぶ生まれてきている部分はあります。
そんな流れのなか、今や2分に1組が離婚していると言われ、
「3組に1組が離婚」というフレーズをちょくちょく耳にします。
しかし、調べてみるとそれはからくりのある計算が
されていることが分かりました。
「3組に1組」という計算結果を出す計算方法は、
ある年に離婚した組数÷ある年に結婚した組数
でした。
少子化がどんどん進んでいる現在の日本では
「ある年に結婚した組数」の数字はどんどん小さくなっていきます。
一方、「離婚した組数」はまだ人数が多い世代のカップルも含めた
全体のなかから離婚した組数なので、
実際の「結婚したカップルの何組に1組が離婚するか」という値より
大きく計算結果が出てしまいます。
少しわかりにくいと思いますので、極端な例を挙げます。
例えば今年結婚したカップルが1000組だったとします。
一方、今年離婚したカップルも1000組いたとします。
すると、この計算方法では1000組中1000組が
離婚したことになり、離婚率100%となります。
「すべてのカップルが離婚する!?」という
わけの分からない結果となってしまうのです。
離婚率の推移
日本で行われている人口統計で、
結婚したカップルの何割が離婚しているのかとうことが
簡単にわかるようなデータはないようです。
毎年の婚姻件数と離婚件数は出ているので、
過去のすべての数値を合計すれば
なんとなくの全体は出ますが、
それでも普通にイメージする「何割が離婚するのか?」の
数値とは合致してきません。
次に、厚生労働省が出している
離婚件数と離婚率の推移のグラフを示します。
このグラフは人口1000人に対して何組が離婚しているかという値です。
少子化で結婚する件数が減って、それに伴って離婚件数も減っています。
また、近年は離婚率も減っているので、
「なんだ離婚する人は減っているのか」と勘違いしがちですが、
そう簡単ではないようです。
やはりこの数値も少子化の影響で下がっている側面もあるため
一概に減っているとは言えない部分もあります。
十年~数十年後には逆に上昇傾向に転じることが予想されます。
では、もう少し分かりやすい指標を示してくれているデータは
ないものでしょうか。
離婚経験者の割合は増えている
「Population」というブログで株式アナリストの上石卓也さんという方が
深い考察をされています。
(http://kamiishi.hatenablog.com/entry/2014/05/08/021806)
そこでは、女性の年齢別の離婚経験者の割合を推計した
データを紹介しています。
2008年時点と、少し前のデータでしたが、
まだ離婚経験者の割合はどの年代も20%を超えてはいませんでした。
しかし、若い世代ほど離婚経験者の割合が高くなってきており、
このまま進んでいくと推計の仕方によっては「女性の3人に1人が
離婚経験者」という状況にもなり得るとのことです。
これは、普通イメージする「離婚率」にかなり近いものだと思います。
離婚することのエネルギーとその後
私の友人でも離婚を経験した人が何人かいます。
一般に「結婚より離婚のほうがエネルギーが必要」といいますが、
近くで見ていてそれは本当にそうだと感じます。
さらに離婚後の子育てや経済的自立の問題も待ち受けています。
離婚ということから見ても、さまざまな価値観や
生き方が許容される社会になっている部分はある反面、
自分のことは自分で面倒を見るしかない、
そんな側面がますます強くなっています。
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