新入社員の3人に1人は3年以内に退職すると言われ、
もはや転職するのは珍しいことでもなんでもなくなりました。
若いうちは再就職先は比較的見つかりやすいようですが、
年齢が上がって、30代、40代となっていくにしたがって
厳しいものがあるのが現実のようです。
40代からの再就職
私自身、現在40代でかつてサラリーマンをしていたことがあり、
現在は自分で小さな会社を営んでいます。
これまでの経験で言えることは、
やはり年齢が上がれば上がるほど
再就職のハードルも上がるということです。
ネット上での声を見てみると、
「求人の年齢制限が30歳や35歳などと定められている」
「何百社も回ったが、ハローワークは役に立たない」
「面接にこぎつけるのもなかなか」
などというように、
苦労話がいくらでも出てきます。
もちろん、特定の専門的なスキルが求めらる業種などでは
そのスキルがあれば年齢が他の一般的な職業に比べて
ネックになることは少ないと言えるでしょう。
また女性の場合ですと、
子育てなどで会社より家庭の状況を優先せざるを得ない状況なら
さらにハードルは上がってしまう傾向にあるでしょう。
再就職が難しい?日本社会
そして、日本はまだまだ一度社会から離れると
復帰するのが難しい社会だとする評論も見かけます。
確かにそうかもしれません。
しかし、これを「だから日本はまだまだ駄目だ」という
論調でしか捉えないなら、
このことの一側面しか見ていないことになります。
仮に、もっと気軽に転職できて、
企業側も、何度でも転職することに何ら違和感も覚えず
ウェルカムな環境・風潮が浸透しているとします。
それは一方では、
簡単に職を失う危険も高まっているということになります。
どんどんそうではなくなっているとはいえ、
日本はまだまだ、個人の能力そのものよりも
「つながり」や「情」みたいなものが強く働いている面があります。
これを否定して
「今の私を見てくれ」というのであれば、
また、社会がそういう社会になっているのであれば
あなたが「頑張っているかどうか」とか、
「やむを得ない事情」があるからだとかは
基本的に何ら考慮されなくなります。
能力があって、多くの生産を上げることができるのか?
という点が最も重要となり、
そうなると、現在勤めている会社で立場が危うい方や
うかうかしていられない方もたくさんいるはずです。
そしてそうした人たちが一旦会社を離れれば、
再就職はさらに厳しいものになるでしょう。
就職は「契約」だという認識を
私自身、かつてサラリーマンをしており、
40代の現在、小さな会社を営んでいます。
人材の募集をして、
応募してきてくださった方と
面接をさせていただくこともあります。
もちろん若い方だけでなく、
40代、50代から、上は70代の方まで
面接させていただいたこともあります。
そこではこちらもいろいろと感じ、
勉強させていただいています。
まず、年齢が上がるほど
「面接にすらこぎつけない」というのは本当のようです。
私が面接させていただいた方の中には
「面接してもらえた」ことに感謝する方も実際います。
関連記事:再就職面接での退職理由、「嘘」「スキルアップ」は言うな!~小さな会社の場合~
また、申し訳ないですが、
「この人は本当に就職する気があるのか?」と疑わざるを得ない方が
面接に来られることがあるのも事実です。
ある面接では、強い異臭を放っている方が来られたことがありました。
ハローワークからの紹介の方でしたが、
ハローワークではそうした点はアドバイスしないのでしょうか。
いろいろ言うと、
逆に「人権侵害」などと言われてしまいかねないのでしょうか。
話がやや本題からそれてしまいましたが、
再就職しようと考えている方には、
「就職」というのは「契約」だということを
しっかり認識しておいた方がいいかと思います。
この場合、契約とは会社からお金をもらう代わりに
あなたが会社に何かを提供するわけです。
もちろん、会社は同じものなら、
より安く手に入れようとします。
40歳を過ぎたあなたは大学卒業の新卒の方と比べて
より違ったものが提供できるでしょうか。
「社会経験がある」というのは
新卒にはないものになるでしょう。
しかしこれも一歩間違えれば
「融通の利かない、使いづらい人」になってしまいます。
「体力」はおそらく負ける方が多いでしょう。
「やる気」はどうでしょうか。
また、会社側は新卒よりも
中途採用者には求めるハードルがそもそも高く設定されています。
いわゆる「即戦力」を求める傾向があります。
あなたが持つさまざまな側面が
どの程度の「商品価値」があるのか問われています。
先ほど、日本はまだまだ能力主義ではないと言いましたが、
傾向としては間違いなくそちらへ向かっています。
どんどん「個の力」がなくては生きていけない世の中、
会社に依存するような心構えではなく、
より自立した自分自身へと向かっていく必要があります。